第37回日本給食経営管理学会研修会開催報告

開催日時:2024(令和6)年10月11日(金)
開催方法:WEB開催<zoomを用いたリアルタイム方式での開催>
(後日オンデマンド配信(2024年10月25日(金)~11月25日(月))

テーマ :病院給食における経営管理の効率化~FLコスト&献立作成の考え方~
講師 株式会社生活デザイン研究所 取締役副社長 小佛和行 先生
座長 大阪樟蔭女子大学 准教授 赤尾 正 先生

今回の研修会では、「病院給食における経営管理の効率化~FLコスト&献立作成の考え方~」として、株式会社生活デザイン研究所取締役副社長 小佛和行先生よりご講演をいただきました。この研修会は、リアルタイムとオンデマンド配信(2024年10月25日(金)~11月25日(月))で開催しました。
病院の給食部門の収支状況は、水光熱費や給食材料費の増加等により赤字の状況であること、令和6年度の診療報酬改定では、四病院団体協議会から厚生労働省への改善要望もあり、入院時食事療養費が1食670円(+30円)と変更されたが、十分な額ではないことが説明されました。従って、病院給食の存続のためには、栄養部門の経営安定が必須であり、そのためには経営目標の数値化が重要であることが示されました。ご講演では、栄養部門の主な支出である食材料費や人件費、その他諸経費の現状把握や改善の手法について、詳しくご紹介くださいました。また、研修会テーマでもあるFLコスト(食材費(F)と人件費(L)の合計金額)を管理する基盤は献立作成であり、献立類型パターン別や食材種別の原価構成表や、調理工程別の調理作業ボリュームを数値化し活用することで、経営管理の視点を加味した献立作成が実現できることをお教えいただきました。ご講演の後は、活発な質疑応答およびディスカッションが座長の大阪樟蔭女子大学准教授の赤尾正先生のもと進められました。
今回の研修会も関心が高く、会員だけではなく非会員や学生も含め、93名の参加登録がありました。ご参加いただきました会員の皆様,また研修会の運営にご協力いただきました皆様に深く感謝いたします。次回38回研修会は,2025年2月頃の開催を予定しております。研修会の詳細が決まりましたら,学会ホームページ等でご案内いたしますので、多くのご参加をよろしくお願い申し上げます。

                                       研修委員会 委員長(2024年度)
                                       田丸淳子(神戸学院大学栄養学部)

アンケート結果はこちらからご確認ください→ アンケート結果