この度一般社団法人日本給食経営管理学会、法人化2期目の理事長を務めることとなりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
現在の日本は、少子高齢化の進展により人口が減少に転じています。生産年齢人口の減少は労働力の減少、経済の縮小といった問題、高齢化に伴う医療・介護費の増大など、これまでと異なる課題に直面しています。世界に目を向けると、人口は増加しているとともに、地球温暖化による気候変動、その影響を受けた食糧問題も起こっています。また紛争・戦争といった問題も絶えません。こうした地球環境や世界の動向は私たちの日常の生活、特に食の問題に直結しています。これらはいずれも、本学会の活動に深くかかわる課題です。
日本の給食は、医療・福祉・保健のいずれにおいても法的基盤が整備され、世界に誇れる制度であり、人々の生涯にわたる暮らしの中で活かされ、国民の栄養改善・健康増進に寄与してきました。この給食の制度そのものを維持・発展させるためには、課題に即した研究成果を根拠とした学術的基盤をもって社会の変化に対応することが必要と考えます。
給食の研究は、給食施設や給食産業界の中で日々行われている活動と連携・連動して行っていくところにオリジナリティやユニークさ、多様性があります。また得られた成果は産業のみならず、政策に反映できるようにしていくことで、制度の質的向上が図れるものと思います。
法人化2期目の最初は、これまでの5か年計画に基づく活動を評価し、次なる計画の立案からスタートします。同時に、会員の皆様の日々の研究・実践活動を推進できるよう、各部・委員会の活動のさらなる充実を図ってまいります。
会員、代議員、そして理事の皆様のご協力をお願い申し上げます。
2023年11月27日
一般社団法人日本給食経営管理学会
理事長 石田 裕美
(女子栄養大学 教授)